【気になる言葉づかい⑤】業界用語
業界用語は業界で使えば・・?
ロケハン/あがり/シャブ/尺/ゴールデン/ガセネタ etc.
これらはもともとテレビ業界や飲食業界、警察など、特定の業界の中でだけ使われていたもの。それがいつの間にか一般社会で使われるようになっている。
映画やドラマ、小説で使われて一般化したり、最近ではネット上であっという間に拡散することもあるので、当然のことかもしれない。
でも、、やっぱりちょっとひっかかる・・・
学生時代に読んだ本で、日本語に関する本があり、それにはたしか、「業界用語はその業界内で使われるべきもので、業界外の人間が使うものではない」ということが書かれていた。
すごく共感した。
たとえば、寿司職人は、職人や店員同士の間ではお茶のことを「あがり」と呼べばいいけれども、お客さんに対しては「お茶」と言うべきである。客側も、「あがりください」ではなく「お茶ください」でいい。
業界用語を使うと、知ってる風で、いわゆる「通」を気取れてかっこいい、と思っている人もいると思う。でも、その知ってる風を装う行為自体がちょっとカッコ悪いと、私は思ってしまう。
また、その業界外の人に対して、「知らないの?」と蔑むことも恥ずかしいこと。もしも寿司職人が「寿司屋ではお茶ではなくあがりと言うべきだ」などと客に言ったとしたらそれは間違っていると思う。(そんな寿司屋ないとは思うけど)
もうひとつ、営業マンが、一般のお客さんに商品やサービスの説明をするときに、業界用語を使っているのを見ることがあるが、あれはいただけない。得意げに使っているおバカな担当者である場合と、気付かず使ってい配慮の足りない担当者の場合とあるが。
あまりにも一般化していたり、便利な言葉である場合は使ってもいいと思うけど、やっぱり、基本的には、業界用語は業界内で使うものだと思うのでした。